【レシピ本レビュー】リカちゃん着せかえソーイングBOOK

市販のレシピ

こんにちわ、お人形手芸部 部長の三島るぃです。

たくさん種類のある、お人形手芸に関する本。
どんなレシピが載ってるの? 作りやすさは??

今回紹介するのは「リカちゃん着せかえソーイングBOOK」
基本的な内容と、実際に読んだ(使ってみた)感想をお伝えします。

リカちゃん着せかえソーイングBOOK

基本データ

発売日2019年3月16日
著者
出版社ブティック社
ページ数96P
ISBN978-4834747799
リカちゃん着せかえソーイングBOOK

著者名はありませんが、作品製作に金丸かほりさん・酒井三菜子さん・西村明子さん・大和ちひろさん・キムラマミさん・柏谷真紀(nikomaki*)さん・本橋よしえさんの名前がクレジットされています。

特徴

表紙に「はじめてさんでも作れる」、出版社の本の紹介ページに「お子さんから大人まで楽しめる」とある通り、初心者さんでも手作りを楽しめそうなレシピが多数掲載されています。
スカートやカットソー等、普段着…いわゆるリアル・クローズ系がほとんどです。

大物の「クローゼットトランク」以外は全て実物大の型紙が収録されていて、作品の紹介ページから作り方の写真つき解説ページまでがカラーページ、以降は最後まで型紙のページが続き、型紙のページは1色刷りです。
作り方の 写真つき解説があるのは表紙のリカちゃんが着ている「ギャザースカート」と「フリルトップス」の2つです。

着せ替えのお洋服だけではなく、帽子やバッグの小物類、ハンガー、服を収納して持ち運べるクローゼットトランクにソファの作り方まで載っているので、この1冊があればお人形遊びに必要なものがひと通り作れます。

  • 掲載のお洋服はリアルクローズ系
  • 初心者さんでも作れるレシピが多数掲載
  • 全て実物大の型紙が収録
  • 家具や持ち運び用のトランク等、着せかえ服以外のアイテムも充実

レシピの数と種類

表紙には「70アイテム」との記載がありますが、同じ型紙で布地を変えて作ったものや、同じ型紙で袖や丈の長さだけが違っているもの等もそれぞれ1つの作品としてカウントされているので、種類で言うと約37くらいになるでしょうか。

カテゴリアイテム
ワンピースAラインワンピース(衿あり・衿なし)
ギャザー切り替えワンピース
チュールドレス
オフショルダーワンピース
ベルトつきオールインワン
トップスフリルブラウス
フレンチスリーブブラウス
キャンディスリーブブラウス
ギャザーブラウス
カットソー(半袖・七分袖)
長袖シャツ
フリルトップス
パーカ
カーディガン(普通・ロング)
ボトムスギャザースカート(ベルトあり・なし)
タイトスカート
肩ひもつきカーゴスカート
チュールスカート
ワイドパンツ(ベルトあり・なし)
パンツ(チノパン・デニムパンツ)
ドロワーズ
ソックスソックス(ノーマル・レースつき・チュール)
服以外の小物リボンカチューシャ
リボン
ターバン
キャプリーヌ
ベレー帽
トートバッグ
クラッチバッグ
巾着型ショルダーバッグ
チェーンバッグ
ミニトランク
その他クッション(ノーマル・フリルつき)
二人掛けソファ
クローゼットトランク
ハンガー
帽子箱

ほとんどの作品で「ほつれ止め液を塗ってから縫い始めます」との記載があるので、レシピ通りに作ろうと思ったらほつれ止め液は必須です。

また、掲載されているいくつかのワンピース・トップスでは見返しにチュールを使うよう指示があります。

記載のレシピを使って作品を作る際の注意点

掲載されている型紙を使用して作った作品を営利目的で販売することは禁止されていますのでご注意ください。

本誌記載の写真・イラスト・カット・記事・キット等の転載・複写(コピー・スキャン他)インターネットでの使用を禁じます。

また、個人的に楽しむ場合を除き、記事の複製や作品を営利目的で販売することは著作権法で禁じられています。

リカちゃん着せかえソーイングBOOK より引用

部長の感想

本屋さんで見かけて、即買ってしまったこちらの本。
シンプルだけどおしゃれに見える服、作ってみたくなる服が多数掲載されていました。

良かった点

極端な曲線がなく緩いカーブ程度が縫うことができれば作れるタイトスカートや、カルトナージュの要領で布とボンドと土台となる厚紙(本では牛乳パックを使用)があれば針も糸も使わずに作れる帽子箱、といった、初心者さんにも優しい作品が収録されているので、お洋服作りにチャレンジしやすいと思います。

ボトムスはゴムかマジックテープ、ワンピース・トップスはほぼマジックテープをつけるレシピになっているのも、脱ぎ着させやすさを意識している(子どもが脱ぎ着させることを想定している)のかな、と思いました。

レシピで嬉しかったのは袖を縫い付けなくていい「フレンチスリーブブラウス」!
身ごろに袖をつけるのって、私にはめちゃくちゃ難易度が高いことなのですが、フレンチスリーブブラウスは袖を別で作って縫い付ける必要がないのにちゃんと袖があるんです。
トップスのバリエーションを増やしたいけれど、袖付けができないからトップスはノースリーブのものばかり…というジレンマから解消されて感動しました。

もちろん全てが初心者さん向けという訳ではなく、一見シンプルに見えるワンピースも衿をつけようとすると途端に難易度が跳ね上がるので、中級以上の方でも作り甲斐があると思います。

モデルのリカちゃんはちょっと大人っぽい子ばかりで、写真を眺めているだけ楽しいのもいいですね。

ちょっと微妙な点

70アイテムと書いてありますが、掲載作品の総数が70アイテムなのであって、アイテムの種類自体は70もありません

例えば、3色あるバッグ(型紙は1つ)が1色ごとに1アイテムでカウントされていたり、無地の布を使った「カットソー」で1アイテム、 同じ型紙でボーダーの布を使った「ボーダーカットソー」で1アイテム、とカウントされています。
約37種類のレシピは1つの本の掲載数としてはたっぷりだと思うのに、「70アイテム!」と書かれていることで、なんだかちょっと数字マジックに騙された気分になっちゃうんですよね…。

掲載のお洋服は写真もステキだし、作ってみたい気になるし、実際に作れるものも多いし、と全くと言っていいほど不満がないだけに、かえって残念に思えました。

コメント