こんにちわ、お人形手芸部 部長の三島るぃです。
たくさん種類のある、お人形手芸に関する本。
どんなレシピが載ってるの? 作りやすさは??
今回紹介するのは「かわいい着せ替えソーイング リカちゃんが着るおとぎの国のお洋服」
基本的な内容と、実際に読んだ(使ってみた)感想をお伝えします。
かわいい着せ替えソーイング リカちゃんが着るおとぎの国のお洋服
基本データ
発売日 | 2023年12月26日 |
著者 | ー |
出版社 | 日本ヴォーグ社 |
ページ数 | 88P |
ISBN | 978-4529072014 |
著者名はありませんが、作品デザインにatelier*MARION*さん、岩繁もなかさん、佐藤加奈子さんのお名前がクレジットされています。
特徴
タイトル通り、おとぎ話の登場人物をイメージしたお洋服(ドレス)が掲載されています。
おとぎ話(テーマ)は全部で12種類。
リアル・クローズ系のドレスとは違った、ふわふわ・ひらひら・ギャザーやレースがたっぷりの、まさに”お姫様”といった計12種類のお洋服(ドレス)と、それに付随する小物・・・帽子などが載っています。
長方形に裁つ部分以外は全て実物大の型紙が収録されています。
作品の紹介ページから道具の説明までがカラーページ、次に基礎レッスン(型紙の見方や縫い方の基礎を解説したページ)が多色刷りで3ページほど続き、以降は最後まで型紙のページが続き、型紙のページは2色刷りになっています。
ほとんど全てのドレスが表紙のリカちゃんが着ている(シンデレラ姫)のような繊細なデザインになっているためか、ほとんどのドレスにメインで指定されている生地は綿ローンとなっています。
また、ほぼ全ての作品で「ここの裁ち端にはロックミシン(ジグザグミシン)」「ここの裁ち端にほつれ止め液を塗る」との記載があるので、レシピ通りに作ろうと思ったらほつれ止め液は必須です。
また、この記述からミシンを使っての作製が前提だということがわかります。
レシピの数と種類
お洋服・小物含め、全部で34点のレシピが掲載されています。
. | テーマ | アイテム名 |
---|---|---|
A | オズの魔法使い | ワンピース |
B | 赤毛のアン | エプロン ワンピース |
C | おやゆび姫 | ワンピース アンダースカート |
D | 赤ずきん | 頭巾 ジャンパースカート ブラウス エプロン |
E | くるみ割り人形◆クララ◆ | ワンピース ウエストリボン |
F | 魔法使い | 帽子 マント ワンピース |
G | マッチ売りの少女 | 三角頭巾 ケープ ワンピース エプロン |
H | にんぎょ姫 | ドレス オーバースカート |
I | しらゆき姫 | ヘアリボン コルセット ドレス |
J | ねむり姫 | レースケープ チュールスカート ドレス パニエ |
K | 雪の女王 | 帽子 マント ドレス マフ |
L | シンデレラ姫 | ヘアリボン ドレス パニエ |
記載のレシピを使って作品を作る際の注意点
どんな理由であれ掲載されている型紙を使用して作った作品を販売することは禁止されていますのでご注意ください。
この本に掲載された作品の、ご家庭で楽しむ以外の商用目的の複製を禁じます。
いかなる場合も店頭やネットショップ、バザーなどで販売することを禁じます。
かわいい着せ替えソーイング リカちゃんが着るおとぎの国のお洋服 より引用
部長の感想
良かった点
とにかく素敵!のヒトコトに尽きます。
ここ数年で発売されているリカちゃんのお洋服のレシピ本はリアル・クローズ系のものが多かった中、シンプルめのものからレースをふんだんに使用した豪華なものまで、ドレスだけが掲載されている夢の詰まった1冊です。
ここ数年の発売のリカちゃんのお洋服のレシピ本にも、1着くらいはドレスが掲載されているものもあるのですが、「パーティーに着ていく~」「およばれの~」みたいな、日常生活の延長で着られるようなドレスがほとんどだったんですよね。(非日常っぽいのは ”ウェディングドレス” くらい?)
この本はいわゆる ”お姫さまのドレス” に全部振ってあるので、豪華なフリフリ・ヒラヒラのドレスが作りたい方にはピッタリです。
”おとぎの国”のお洋服なため、何気にエプロンが3種類、マントが2種類、フードにケープと、あまり他のレシピ本では見かけない小物も充実しています。
個人的に嬉しいのは「魔女の帽子」の掲載。子どもちゃんの「ごっこ遊び」や、ハロウィンの時に使えそう♪
ちょっと微妙な点
自身のお人形手芸のレベルによって意見が分かれる部分ではありますが、表紙をパッと見てすぐ想像がつく通り、まず初心者さん向けではないと思います。
少なくとも何回かはお人形(1/6ドールの服)を作ったことがある方か、作ったことがなくても洋裁が大得意!とかでないと作製は厳しくなってくるのではないでしょうか。
2024.04.01追記
1番最初のページに載っているオズの魔法使い・ドロシーのワンピースを作製してみましたが、やはり初心者さん向けではないと思います
作製にあたって使用する資材の一部があまり一般的な手芸店では取り扱ってなさそうなのも困る点。
大きな手芸店やドール資材を扱うお店が近くにない方は、どうしても通信販売頼りになってしまうので、思い立ってすぐ作製には入れません。
「5mm幅・7mm幅のブレード」「2mm幅のサテンリボン」あたりは通信販売じゃないと入手が厳しい方も多いのではないでしょうか。
私の行ける範囲の手芸店でも取扱いがあるサテンリボンの最小幅は3mm~ですし、大半の作品でメインに使用している綿ローン生地も、裏地にも使えそうな白・黒・紺は置いてあるのですが、表紙のリカちゃんが着ているようなピンク色などの華やかな色は取扱いがありません。
あとは、型紙のページの「ロックミシン(ジグザグミシン)をかける裁ち端・・・濃い茶色部分」と「ほつれストップ液をつける裁ち端・・・薄い茶色部分」の色分け。
1つの作品中に両方が出現するものは少ないものの、混在している場合はどちらがどちらで処理する裁ち端か、色の差がとてもわかりづらいです。
特にロックミシン(ジグザグミシン)をかける裁ち端の方は、何も処理しない裁ち端の黒線とも差がわかりにくく、初見は混乱しそうです。
これだけ豪華で素敵なドレスを12点も掲載いただきながらお願いするのは恐縮ではありますが、できればお姫さまだけでなくて王子様(ボーイフレンド人形)の服も1着くらい掲載があれば嬉しかったな・・・と思う部長でした。
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